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    戸川純、蛹化の女 蜷川実花セレクションの見本盤が送られてきた Part4

    ソニーから7月25日発売された戸川純、蛹化の女 蜷川実花セレクションの見本盤が送られてきた。Part4

    それを今から聴きながらホントにホントにごく個人的な記憶の断片を書きます

    この記述には記憶間違いや推測がおそらくあると思います。
    30年前の出来ごとの確実な情報を知ってる人はツイッターで教えてください。

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    蛹化(むし)の女~蜷川実花セレクション蛹化(むし)の女~蜷川実花セレクション
    (2012/07/25)
    戸川純、ヤプーズ他

    商品詳細を見る



    Track: 15

    ラジオのように
    仏名
    「Comme à la radio」
    このレコーディングセッションのことは直接知らないので曲やレーベルのことを。


    この曲のオリジナルはフランスの歌手、ブリジット・フォンテーヌ。
    アートアンサンブルオブシカゴという前衛ジャズオーケストラと一緒にレコーディングしている。
    確かアートアンサンブルオブシカゴは70年頃パリを拠点に活動していた。

    フランスのレーベル「サラヴァ」でリリースしている。


    この曲は本当にかっこよくて、ぼくが学生時代友人と筑波大学学生宿舎の脇で運営していた、ジャズライブハウス「アクアク」でしょっちゅかけていたので、とてもよく憶えていいる曲だ。歴史的な名盤

    こんなかっっこいい前衛って聞いたことなかった。


    一方、サラヴァレコードといえばフランスのボサノヴァなどおしゃれなイメージのアルバムを多くリリースしているインディーレーベル。

    実は以前パリに住んでいた頃、このレーベル主催者ピエール・バルーさんのお宅によく遊びに行っていた時期がある。
    奥様が日本人で僕のパリに住む友人の知り合いだった関係で、親しくさせていただいた。
    探したら当時の写真が出てくるかもしれない??

    ピエールバルーといえば1966年の名作『男と女』でヒロインの夫役を演じ、また彼の歌ったこの主題歌が世界的にヒットしたことで有名だ。

    パリの5区パンテオン神殿のすぐ近くにご自宅があり、何度か遊びに行ったし、サラヴァの本社にも何度かうかがった。前の奥さんとの間の長男が確かサラヴァ本社内にロック系のレーベルを作って運営してるようなことも聞いて紹介していただいた憶えもある。

    またかわいいおてんばな娘さんがいて、一緒に歌を歌ったりして遊んだ。
    (現在は歌手としてデビューしているらしい)

    南仏にレコーディングスタジオを持っていて、そこの庭には川が流れ、放し飼いにした孔雀を5羽ほど飼っているという、孔雀のイラストの入ったスタジオのパンフレットをいただいた。
    「是非このスタジオでレコーディングを」と勧められたが、残念ながら未だ果たせぬままだ。


    Track: 17

    これは僕も初めてに近く?聞くヴァージョン。
    Yenの卒業アルバムに収録されていたもの。CDになるのは初めてかもしれない??


    Track: 18

    諦念プシガンガ

    原曲はアンデス民謡「El Borrachito」
    題名は日本語で「酔っぱらい」という意味。

    同じ題名の曲が色々あるのでYOU TUBEで調べたらこれですね。

    それをピンクというアルファーレコードに所属していたバンドの福岡豊君(通称エンチャン)がアレンジした。
    エンチャン発見

    この曲のかけ声のような部分。初めてヤプーズでコーラスやるとき、なんて歌ったらいいのか分からなくて泉ちゃんに聞いたら「いいおっさんだい、よいおっさんだい」
    って歌えばいいんだよといわれ、よく分からぬままそうやって歌った覚えがある。

    アレンジの参考資料としては、おそらく当時発売されていたオリジナル録音アンデス民謡「El Borrachito」
    ロスインカスというグループのレコーディング。

    これには
    「Lie-la-lie-la-lie」は入っているけれど「I-Yo-ssan-dai Yo-ssan-dai」は入っていない。

    ここからは推測だが
    エンチャンが編曲をしたときにこの部分を付け足したのじゃないかな?


    フェイスブックで先ほどエンチャンを発見したので近日中に聞いてみます。




    Track: 19
    眼球奇譚。
    手元にあるカセットの記述に間違いなければ、もとは「感傷的事象」というタイトルで純ちゃんは作ろうとしていたのだと思われる?
    この歌のデモの入ったカセットラベルに「感傷的事象」と書いてある。
    後に「感傷的事象」という別の曲も存在するのだが、、??


    でもって今アルファーレコードのマークの書かれたデモテープを聴き直してみたら。
    「赤い涙」というタイトルで途中の「目からなお流れる赤い涙」を「瞳からなお流れる」と歌っているバージョンが見つかった。


    このテープには「えんちゃん曲」「スーちゃんのうた」(発売時には極東慰安唱歌)が入っていて、曲の最後に馬が駆け抜ける蹄の音がする。

    このテープは本番のスタジオレコーディングに行く前に入れた仮歌ばかり入っている。


    さて話を眼球奇譚に戻し。
    冒頭の8小節を、純ちゃんが作曲してポータサウンドの伴奏で仮歌を吹き込こみ、僕の家においていった。その後の部分を僕が作曲した。
    冒頭部分は最初からメロディーと歌詞があった。「エーンエーンエーンと」以後、メロディーを僕が作り、あとから歌詞がつけられた。


    ドラムは高橋幸宏さん。

    リズムのレコーディングは信濃町ソニーのスタジオで行われた。
    当時の信濃町ソニースタジオは日本のミュージシャンにとって聖地だった。
    日本で大ヒットしているレコードのほとんどがここで作られていた。

    このスタジオはテレビコマーシャルや通常のレコーディングなどの一般貸し出しはほとんど行われず、本当に一流の限られたアルバムアーティストしかここで作業することが出来なかった。

    超有名ミュージシャン作曲家、作詞家がここで仕事をしていた。
    「シナソに行ってロビーや喫茶でうろうろしている人たちに声かけるだけで、ヒット曲作れるぞ」とよく言われた。



    格好良かったなあ!!幸宏さん。

    当日隣のスタジオのセッションは松田聖子さんだった。(これはもうあまりにも嬉しかった出来事なので憶えている)

    エンジニアの飯尾君が前もってドラムをセッティングしてバランスを決め幸宏さんの到着を待った。
    (ドラムをおくブースの床は、音響設計上、大理石で作られていた)

    幸宏さんはスタジオに到着するなりオムライスの出前を注文した。僕達もみんなそれに右えならえして同じオムライスを頼んだ。
    僕は譜面の説明をして、ふんふんと一度コントロールルームで幸宏さんが通して聞いて、方針がきまり
    「じゃあ飯尾君とって」といきなり録音の指示が出され、録音したファーストテイクがこれだ。

    よくスタジオでドラム録音の時に見る、「はいスネアーください」とドラムのレベル調整をするような光景はなく
    飯尾君の手によって完璧にバランスがとられチューニングされたドラムセットに幸宏さんがつくなり、本番の録音が開始された。完璧だった。

    確かこの日この曲はこれ一度しか叩かなかったと思う。


    そしてこの歌入れでは鈴が鳴ったなあ。記憶している。
    他の歌手では味わえないというか、特別な物が純ちゃんにはある。

    その表現力は別格で、この歌入れをしていたとき、あまりのすばらしさに、僕の後頭部のさらに後ろ30センチくらいの所で鈴の鳴るような、背筋がぞくぞくするような、そういう不思議な感覚に陥った。

    なんと言えばいいのだろう。天空にある音楽の天国に吸い込まれて落ちていきそうな感じ。



    Track:20
    パンク蛹化の女

    大阪は盛り上がる。

    ツアーをやっていて、北海道旭川から九州博多までライブを行ったが、大阪は格別盛り上がるので好きだった。
    東京は評論家はじめ関係者が前列中央にずらりと座って、立って騒いでくれないから、少しやりにくかった。

    次に大きい都市で、コアなファンが最前列を埋め尽くす街は大阪。
    だから大阪でこの時のビデオ発売用ライブレコーディングをやったのかな?
    そのあたりの経緯は当時担当のOTさんしか知らないと思うが大阪の観客は暖かかったし盛り上がった。

    この録音の頃は、まだヤプーズメンバーの顔は割れてなかったから、近所の喫茶店で本番前にメンバーでくつろいでるとライブに向かうファン達が集合し、次々と喫茶のトイレで着替え、メイクする様子を僕達は雑談しながら眺めていた。
    彼女たちはステージに投げ入れる物を、見せ合っていた。

    生理用品とともに、ラジオで純ちゃんが言ったのかなあ?なぜかファンが塩の袋を投げ入れるのが、はやった事があったと記憶する??
    とにかくやってる方もみているみんなも大騒ぎでライブを楽しんだ。



    ということで今回の「戸川純、蛹化の女 蜷川実花セレクション」全曲解説は終了。

    比較的僕の関わった曲が今回のアルバムには入っていた。

    マスタリングやり直したようで、一時発売されてた、デジタルくさいCD音源ではなくアナログレコードに近いイメージなので、お勧めです。(ここ数年でこのあたりのデジタル技術がものすごく進んだので)


    先日のTBS・MBS系トーク番組『サワコの朝』にご出演されたさい、蜷川幸雄さんがおっしゃっていたが。きっと実花さんが子供の頃、お父さんの車の中でよくかかっていたのかな?と想像する。

    蜷川幸雄さんには前回の山海塾、日本公演の時、東京芸術劇場にお越しいただき、天児とのトークショーをお願いしたり、大変お世話になっています。
    この場を借りてお礼を申し上げます。




    色々資料を発掘しつつ、ヤプーズの話の続きはこちらのブログの「ヤプーズ計画の頃」 カテゴリーでまた書きますね。

    テーマ : 音楽
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    2012-08-19 : Yapoos計画のころ : コメント : 0 : トラックバック : 0
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